平林寺
金の旅人 2026-06-12 rainy 🕯️ 1
6/12曇りのち雨(ゲリラ豪雨) 昼前には最寄り駅に着いていたのに、改札を出た途端のゲリラ豪雨。雷まで鳴りはじめ、駅構内で雨宿りすること2時間。ようやく外に出ると、雨は静かな小降りに変わっていました。 関東は梅雨真っ只中。こういう日は外出も億劫ですが、神社仏閣は雨の日こそ巡りたい。人は少なく、雨の音と匂いが、いつもより深く心を鎮めてくれます。 そんな梅雨にお勧めしたいのが、埼玉県新座市の平林寺です。新宿から乗り継いで1時間半。アクセスは悪めですが、その分、辿り着いたときの静けさは格別です。 紅葉の名所として知られますが、この時期に来てもいい。臨済宗妙心寺派の現役の禅道場で、40ヘクタールの境内林は国の天然記念物。雨に濡れた緑は深く沈み、苔は色を増し、木立の奥に霧がかかる。紅葉とは別の、静かな重みがここにはあります。 このお寺は「知恵伊豆」こと松平信綱の菩提寺。その信綱が遺した仕事のひとつが、野火止用水でした。武蔵野台地はもともと水に乏しく、人の住めない土地だったといいます。信綱が玉川上水から水を引き、この地は初めて開かれた。つまりここは、長く水を待ち続けた土地なのです。 そう知って、もう一度、雨に煙る境内を見渡しました。昼前、私を2時間も駅に閉じ込めた雨。それが今は、この土地をいちばん美しく見せている。 雨の日に来てよかった、と思いました。