yutaka ashihara jinja ( youhai jinja )
History
ふむ、吾輩が語ってやろうではないか。 この豊葦原神社とやらは、熊本の八代、豊原上町に鎮座する古き社であるぞ。社伝によれば、景行天皇の御代、そうじゃな、西暦71年から130年頃には既にこの地に祀られていたというから、吾輩が尻尾を九本に伸ばすよりも遥か昔からの由緒を持つことになるのじゃ。 主祭神は、天照大御神、豊受大御神、そして神武天皇である。天照大御神は、この日ノ本の最高神にして、皇室の祖神として崇敬されるお方であるぞ。そして豊受大御神は、人々の暮らしを支える食物、穀物の恵みをもたらす神。神武天皇は、この国の礎を築かれた初代天皇である。これほどの尊き神々を祀るということは、この社が古くから国家の安寧、民の繁栄、そして地域の豊かな実りを願う、まことに由緒正しき神社であった証拠であるのじゃ。 歴史を紐解けば、景行天皇が九州を巡幸された際、この地を訪れ、その折に創建されたという伝承がある。熊襲征伐のために九州を巡られた天皇が、その道すがら各地に社を建立された記録も残っておるのじゃ。豊葦原という地名も、この国の古称「豊葦原瑞穂国」に通じるもの。この地が、いと古くから神聖な場所として認識されていたことを示唆しておるのじゃな。 また、この豊葦原神社は「遥拝神社」としても知られておる。これは、遠く離れた場所から神を拝むための社、あるいは特定の神社の分霊を祀り、本社の神を遥か彼方から拝むための社という意味合いであるぞ。このことから、豊葦原神社が地域の信仰の中心でありながら、より広範囲にわたる信仰圏を持つ、まことに重要な役割を担ってきたことが窺えるのじゃ。 地域の人々にとって、豊葦原神社は五穀豊穣、家内安全、そして国家安泰を祈る、かけがえのない場所として、今日まで大切に守り伝えられておる。幾度かの社殿の改修や再建はあったことだろうが、創建以来の信仰は、吾輩の毛並みのように脈々と受け継がれているのであるぞ。