12年に一度の「羽黒山午歳御縁年」— 2026年だけの特別御朱印と参拝ガイド
2026年は午年。御朱印好きにとって、この一言で反応すべき場所がある。山形県鶴岡市・羽黒山だ。
出羽三山のひとつである羽黒山は、午年を「御縁年(ごえんねん)」としている。12年に一度しか巡ってこない特別な年であり、この年に参拝すると「12年分のご利益」が得られると古くから信じられてきた。前回は2014年。次は2038年。つまり、今年を逃すと次のチャンスは12年後。
しかも2026年4月29日からは御縁年記念の切絵御朱印が頒布予定。これだけで計画を立てる理由としては十分だろう。
御縁年とは — なぜ「12年分のご利益」なのか
御縁年は、干支と神社の縁起が重なる年のこと。出羽三山はそれぞれ異なる干支を御縁年としている。
- 羽黒山 → 午年(2026年)
- 月山 → 卯年(2023年が直近)
- 湯殿山 → 丑年(2021年が直近)
羽黒山は出羽三山の中で「現世を表す山」とされ、この世の幸せを願う山。御縁年にあたる年には、日常の感謝とこれからの加護を求めて多くの参拝者が訪れる。修験道の霊場として1,400年以上の歴史を持つこの場所で、12年周期の特別な参拝ができるのは、なかなか巡り合えない体験だ。
2026年限定の特別授与品 — 御朱印ファン注目は4月29日
御縁年に合わせて、通常では手に入らない授与品が登場している。すべて羽黒山頂授与所で頒布。一覧を押さえておこう。
午歳御縁年記念 切絵御朱印(4月29日〜予定)
御朱印ファンが最も注目すべきはこれ。 2026年4月29日から頒布開始予定の御縁年記念切絵御朱印。詳細デザインはまだ公表されていないが、羽黒山の通年切絵御朱印が五重塔モチーフで評判が高いことを考えると、御縁年版はさらに特別な仕上がりになるはずだ。
GW初日の頒布開始なので、混雑は避けられない。平日を狙える人は5月の平日が勝負。
午歳御縁年 神馬像
初穂料2万円以上のご祈祷を受けた方に授与。山頂授与所では1万円からでも授与可能。12年に一度しか作られない馬の像は、飾っておくだけで話のタネになる。
午の日御守
初穂料2,000円。午の日のみ頒布という潔さ。12日に一度しか手に入らないお守りは、御縁年のさらに限定版。初回は1月8日にすでに頒布されたが、年内はまだチャンスがある(後述の午の日カレンダー参照)。
特別祈願絵馬
初穂料1,000円。御縁年ならではの特別絵馬で、願い事を記して奉納できる。
2026年 午の日カレンダー — 午の日御守を狙うなら
午の日御守は12日周期の「午の日」のみ頒布。以下が2026年の午の日一覧。参拝計画の参考に。
春〜初夏(石段詣シーズン)
- 3月9日(月)・3月21日(土・春分の日)
- 4月2日(木)・4月14日(火)・4月26日(日)
- 5月8日(金)・5月20日(水)
- 6月1日(月)・6月13日(土)・6月25日(木)
夏(五重塔ライトアップ時期)
- 7月7日(火)・7月19日(日)・7月31日(金)
- 8月12日(水)・8月24日(月)
秋(紅葉×石段詣)
- 9月5日(土)・9月17日(木)・9月29日(火)
- 10月11日(日)・10月23日(金)
- 11月4日(水)・11月16日(月)・11月28日(土)
冬
- 12月10日(木)・12月22日(火)
土日祝と重なる日が狙い目。特に3月21日(春分の日)、4月26日(日)、6月13日(土)、7月19日(日)、10月11日(日) は週末参拝と午の日が重なる貴重な日程だ。
出羽三山の御朱印 — 通年で6種類+切絵
御縁年限定の切絵御朱印は4月29日からだが、通年でも出羽三山の御朱印は充実している。
山頂・三神合祭殿エリア
羽黒山・月山・湯殿山の三山を合わせて祀る三神合祭殿では、出羽三山の見開き御朱印を授与。一枚で三山分のお参りとなる、ある意味最強の御朱印だ。
加えて、以下の社殿でも個別に御朱印が授与されている。
- 蜂子神社 — 出羽三山を開いた蜂子皇子を祀る
- 羽黒山東照宮 — 全国東照宮連合会第5番
- 天宥社
- 天地金神社
随神門前エリア
- 国宝・五重塔の切絵御朱印 — 通年頒布(随神門前授与所)。初穂料1,200円。五重塔の建築や杉並木が精緻な切り絵で表現されている
御朱印情報ソース: 羽黒町観光協会 / ホトカミ — 出羽神社
国宝・羽黒山五重塔 — 東北最古の五重塔
御朱印の話をするなら、その意匠のモチーフとなっている五重塔に触れないわけにはいかない。
羽黒山五重塔は平安時代(10世紀)の創建とされ、現在の塔は室町時代の再建。東北地方最古の五重塔であり、1966年に国宝に指定された。高さ約29.2メートル。杉の巨木に囲まれた参道の途中に突然現れるその姿は、写真で見るのと実物では衝撃が違う。
毎年夏にはライトアップが実施されるが、御縁年の2026年は特別企画が検討中とのこと。闇に浮かび上がる国宝の塔を見ながらの夜間参拝——想像するだけで鳥肌が立つ。
羽黒山八景膳 — 山に入る前の御膳を現代に
参拝だけでなく「食」も旅の醍醐味。御縁年を記念して、羽黒山斎館で「羽黒山八景膳」が提供されている。
かつて参拝者が山に入る前に宿坊で味わった御膳には、三山の拝所やゆかりの地名がつけられていた。山伏がそれを使って、これから訪れる山の心得を説いたという。八景膳はその文化を現代に蘇らせた御膳だ。
- 価格: 3,850円(税込)
- 期間: 2026年3月1日〜12月下旬
- 予約: 3日前までに要予約
- 場所: 羽黒山斎館
さらに、斎館名物の胡麻豆腐がレトルト版でお土産に初登場。1個660円(抹茶味は720円)。常温で2週間保存可能なので、御朱印帳と一緒に持ち帰れる。これまで日持ちの問題で持ち帰れなかった味が、ようやく家で楽しめるようになった。
アクセス・参拝ガイド
基本情報
- 住所: 山形県鶴岡市羽黒町手向字手向7
- 電話: 0235-62-2355(出羽三山神社)
- 参拝時間: 8:30〜17:00
- 公式サイト: 出羽三山神社
アクセス
- 電車+バス: JR鶴岡駅 → 庄内交通バス「羽黒山頂」行き 約50分 → 下車徒歩5分
- 車: 山形自動車道 鶴岡IC → 約30分。山頂に駐車場あり(第一90台・第二90台・第三230台)
石段詣のすすめ(春〜秋限定)
本気で羽黒山を体感したいなら、随神門から山頂まで2,446段の石段を歩く「石段詣」がおすすめ。白いお注連(しめ)を身につけて登る伝統的な参拝スタイルだ。片道約1時間〜1.5時間。
ただし冬季は積雪のため石段は事実上通行不可。12月〜3月は車で山頂へ直行するのが現実的。
おすすめの時期
- 4月下旬〜5月: 新緑+切絵御朱印スタート(4/29〜)。GWは混雑するが、切絵御朱印を最速で手に入れたい人向け
- 6月〜7月: 深い緑に包まれた石段。梅雨の合間の晴れた日は杉の香りが一段と強い
- 夏: 五重塔ライトアップ。御縁年特別企画に期待
- 10月〜11月初旬: 紅葉×石段の組み合わせ。写真映えなら最高の時期
出羽三山全体(羽黒山・月山・湯殿山)を巡るなら2泊3日が目安。羽黒山だけなら日帰りも可能だが、八景膳を味わう時間は確保したい。
まとめ — 12年後の自分に「行っておいてよかった」と言える年
2026年の羽黒山御縁年で押さえるべきポイントを整理する。
- 御縁年記念 切絵御朱印 → 4月29日〜。最速で欲しいならGW前半の平日
- 午の日御守 → 12日に一度の午の日のみ。土日重複日を狙え
- 羽黒山八景膳 → 3日前予約必須。忘れると食べられない
- 五重塔ライトアップ → 夏季。御縁年特別企画の情報を待て
- 通年の切絵御朱印(五重塔モチーフ)も随神門前で入手可能
12年に一度。次に羽黒山が御縁年を迎える2038年、自分が何をしているかは誰にもわからない。だからこそ「今年のうちに」行く価値がある。山形は遠いかもしれないが、2,446段の石段を登り切ったあとに見える景色と、手にした御朱印は、12年分の記憶になるはずだ。
画像: 国宝・羽黒山五重塔(Wikimedia Commons / Mimissu / CC BY-SA 4.0)


