御厨神社
基本情報
由緒
ふむ、御厨神社について語るのじゃな。吾輩が語るは、まことの歴史であるぞ。 明石の二見町東二見に鎮座するこの社は、御厨神社という。その創建は、人々の記憶からは遥か彼方、天平年間、聖武天皇の勅願によって建てられたと伝えられておるのじゃ。吾輩の記憶にも、その頃の御厨の地は、清らかな気が満ちておったのう。 御祭神は、大山津見神、木花開耶姫命、そして瓊瓊杵尊の三柱である。大山津見神は山々の恵みを、木花開耶姫命は花開く生命の輝きを、瓊瓊杵尊は天から降りし尊き統治を司る神々であるぞ。この地が、山海の恵みに溢れ、人々の暮らしが栄えるよう、古より見守り続けておるのじゃ。 この地は、古より漁業が盛んであった。故に、海上を往く者たちの安全を祈り、豊かな漁を願う社として、人々の信仰を集めてきたのであるな。また、「二見」という地名が示す通り、播磨灘に面した要衝であり、船が行き交う海上交通の安全を祈る場としても、重要な役割を担っておったのじゃ。海原を渡る者たちの願いを、幾度となく吾輩は見てきたのであるぞ。 江戸時代には、明石藩主からの崇敬も篤く、社領の寄進や社殿の修復が行われた記録も残されておる。明治の神仏分離令により、一時的に荒廃した時期もあったが、この地の者たちの信仰は揺るがず、再び社は息を吹き返したのじゃ。以来、今日に至るまで、この地の守り神として大切にされておるのである。 境内にそびえ立つは、樹齢数百年ともいわれるご神木であるぞ。古からの石灯籠も、この社の長い歴史を静かに物語っておる。吾輩も、このご神木の枝で幾度となく月を眺めたものじゃ。毎年秋には、盛大な例大祭が催され、多くの参拝者で賑わう。御厨神社は、この地の者たちの生活に深く根差し、歴史と伝統を受け継ぐ貴重な存在として、これからも永く大切にされていくことであろうな。